豊胸シリコンバッグ「Motiva(モティバ)」

2022.04.01

豊胸シリコンバッグ「Motiva(モティバ)」

「Motiva(モティバ)」は、豊胸インプラント(シリコンバッグ)に利用されるシリコンバッグのひとつです。
従来のシリコンバッグを覆すといっても過言ではないような特徴があるため、近年一番人気のシリコンバッグになっています。

モティバの特徴として、

  • 柔らかくて自然な見た目になる
  • 安全性が高い
  • 強度・耐久性が高い
  • 衝撃に強く、ジェルが漏れにくい
  • 350種類ものバッグの中から、好きなものを選べる

などが挙げられ、口コミなどでも高く評価されています。

モティバの特徴やメリット、値段、寿命、副作用、注意点などを、大手美容クリニックで長年マネージャーを務めたプロが、詳しく解説します。

Motiva(モティバ)とは

シリコンバッグ豊胸は、豊胸手術の中でも、2カップ以上にサイズアップができるものの、見た目や動き・触り心地などが不自然になってしまいがちとされていました。
そのため、周囲の人に、豊胸手術をしたということがバレる可能性が、ほかの豊胸手術と比べると高いというデメリットがありました。

モティバは、このようなデメリットを極力解消し、さらに安全性の高いシリコンバッグとして、「Establishment Labs社」によって開発されました。
欧米・アジア各国など、60ヵ国超の規制当局から承認されています。

モティバの特徴やメリット

モティバの特徴やメリット

モティバは、今までのシリコンバッグのデメリットを解消した豊胸シリコンバッグです。
主に、以下のような特徴やメリットがあります。

  • 柔らかくて自然な見た目
  • マシュマロのような柔らかさ
  • 重力に従って形を変えるため、自然な動き (エルゴノミックス)
  • ジェルが100%つまっているため、シワや変形ができにくい
  • 安全性が高い
  • 強度・耐久性が高い
  • 衝撃に強く、ジェルが漏れにくい
  • 350種類ものバッグの中から、好きなものを選べる

それぞれ詳しく解説します。

自然な見た目

モティバは、従来のシリコンバッグに比べ、見た目が自然という特徴があります。
いかにも豊胸手術をしたというような不自然な大きさではなく、自然な形に仕上がります。
また、痩せ型の方でも、自然なボリュームアップをすることが可能です。

自然な動き

従来の豊胸バッグは、重力を無視した不自然な動きや形になってしまうというデメリットがありました。
立っているときなどはよくても、横になったときなどに自然な動きにはならないため、シリコンバッグを避ける方も多かったかもしれません。

そのデメリットを解消したのが、「エルゴノミックス(Motiva Ergonomix)」というシリコンバッグです。
エルゴノミックスは姿勢に応じて形が変化する新しいシリコンバッグで、眠っているときは、重力にしたがって、自然に流れます。
また、触り心地も柔らかく、従来の豊胸バッグのような不自然さがありません。
エルゴノミックスについては、後述します。

シワや変形ができにくい

従来のシリコンバッグは、バッグを入れた部分のバストにシワができてしまったり、体内で変形してしまったりすることがありました。
モティバはシリコンジェルが100%つまっているため、それらのリスクを限りなく軽減できる点もメリットです。

安全性が高い

シリコンバッグを挿入するリスクとして挙げられるのが、「皮膜拘縮(ひまくこうしゅく)」「カプセル拘縮」などの副作用です。
これらは胸の感触が硬くなったり、バストが変形してしまったりする現象です。

モティバの表面は「シルク加工」という、絹のような滑らかな触り心地になっています。
そのため、炎症が起こるリスクを軽減でき、カプセル拘縮などを最低限に抑えることが可能になったのです。

さらに、FDA(アメリカ食品医薬品局)のガイドラインに沿った製品となっているため、安全性も高いといえます。

強度・耐久性が高い

モティバは、自然な柔らかさでありながら、耐久性に優れている点もメリットです。
つなぎ目のない一体化の構造になっているため、強く押しても、破れることはありません。

ジェルが漏れにくい

従来のシリコンバッグは、外膜は4層構造が一般的でしたが、モティバは6層構造になり、衝撃に強くなっています。

この6層のうちの1枚は、シリコンジェルの漏れを防ぐ「ブルーシール」を利用しています。
ジェルが体内で漏れてしまう心配も、ほとんどありません
なお、このブルーシールは、特許を取得しています。
カッターで切ろうとしても、ジェルが漏れなかったという実験結果もあるほどです。
運動をされるなど、胸に衝撃が加わりやすい生活の方でも、体内でジェルが漏れてしまう心配はほとんどないため、安心して利用できます。

350種類のバッグから選べる

モティバは、350種類もの中から、お好きなものを選ぶことが可能です。

  • 高さ(4種類)
  • 横幅(8.5cmから、上は15cmまで)
  • 弧の長さ

などから細かく選択でき、横幅は、5mm単位で選べます。
セミオーダー感覚で、一人ひとりに合ったバッグにすることが可能です。

ただし、種類が多すぎて、途方に暮れてしまう方もいらっしゃるかもしれません。
選びきれない場合は、ご自分のご希望をお伝えし、医師に相談しながら選ぶことも可能です。
アジア人に適している自然なサイズもありますので、痩せ型の方や、前に突き出しているようなバストが苦手な方でも、バストアップは叶えつつ、自然な形を維持することも可能になっています。

モティバの値段

モティバの値段

モティバの費用は、クリニックによって違いがあるものの、50万~110万円程度になります。
モティバは、最新のシリコンバッグのため、ほかのシリコンバッグよりも割高になることがほとんどです。
価格を抑えたい方は、モニター価格であれば割り引いてもらえることもあるため、クリニックに確認してみましょう。

モティバを使用した豊胸手術の流れ

モティバの手術の流れは、クリニックによって若干異なるものの、ほとんどが以下のようなものになります。

①カウンセリング(施術前)
②麻酔(施術当日)
③施術(施術当日)
④検診・抜糸(施術後)

手術は2~4時間程度ですが、麻酔をするため痛みはなく、眠っている間に終わっているのが一般的です。

施術後は、問題がなければ、その日のうちに帰宅できます。
後日抜糸や経過観察などが必要になるため、再度来院します。

モティバの寿命

シリコンバッグの寿命は、一般的には、10年程度とされています。
モティバは寿命が長いことが謳われていますが、新しいシリコンバッグであるため、症例数はそれほど多くないため、はっきりしたことはわかっていません。
どれほど高品質なシリコンバッグでも、経年劣化は避けられません。
異常がなかったとしても、定期的に検査を受け、バッグの入れ替えも必要になる可能性も生じると認識しておきましょう。

モティバを取り扱っているクリニック

モティバを取り扱っているクリニック

モティバは、シリコンバッグ豊胸手術が可能なすべてのクリニックで取り扱いがあるわけではありません。
モティバを利用したい場合は、行きたいクリニックで取り扱っているかを事前に確認しましょう。
モティバを取り扱っているクリニックは、主に以下のようになります。
(執筆時の情報ですので、最新情報は各クリニックにご確認ください)

TAクリニック

TAクリニックでは、脇の下を切開する「腋下切開」を採用しています。
シリコンバッグ豊胸は、傷跡が目立ちやすいのがデメリットですが、脇の下であれば、ほとんど目立ちません。
また、抜糸の必要もないため、時間のない方にも適したクリニックです。
モティバを利用できるのは、銀座院、宿院、大阪院、福岡院、横浜院、仙台院です。
費用は、1,072,500円となっています。

湘南美容クリニック

湘南美容クリニックでは、「10年間のパーフェクト保証」を行っています。
バッグが破損した場合や、傷口が目立つ場合、拘縮した場合などは、無料で入れ替えの手術などをしてくれます。
さらに、医師が必要だと判断した場合は、超音波マッサージが4回まで無料です。
10年もの長期間の保証は、ほかのクリニックではなかなかありませんので、技術力の自信の高さがうかがえます。
費用は、479,320円となっています。

その他のクリニック

それ以外には、以下のようなクリニックでもモティバを取り扱っています。

  • 共立美容外科
  • 東京美容外科
  • 城本クリニック
  • ナグモクリニック
  • 聖心美容クリニック
  • 大塚美容形成外科
  • ヴェリテクリニック

など

モティバのジェルタイプ

モティバのジェルタイプ

モティバのジェルには、大きくわけて、「エルゴノミックス(エルゴノミクス)」と「エルゴノミックスではないタイプ」があります。
エルゴノミックスのほうが品質はいいのですが、その分、価格も10~20万円ほど高くなります。
予算を考慮しながら、適しているものを選択しましょう。

エルゴノミックス

エルゴノミックスには、「プログレッシブジェルアルティマ」というジェルがあります。
エルゴノミックスではないタイプに比べ、ナチュラルな見た目と感触で、さらに日本人の好みに合ったバストアップが可能になっています。
重力の流れにそった自然な動きになるのが特徴で、仰向けの状態ではラウンド型、座っている状態や立っている状態ではしずく型になります。
高価でも品質重視で、自然なバストにしたい方にオススメです。

エルゴノミックスではないタイプ

エルゴノミックスではないタイプには、「プログレッシブジェル プラス」「プログレッシブジェル」があります。
エルゴノミックスではないタイプは、エルゴノミックスと異なり、仰向けの状態でもトップの位置は変わりません。
そのため、エルゴノミックスに比べると、シリコンバッグであることばバレやすいといえます。

プログレッシブジェルは、一般的には大きなバストにしたい方に向いていますが、弾力性に欠けるため、仕上がりが不自然になってしまい、日本人にはとくにあまり人気がありません。
そのため、現在プログレッシブジェルを取り扱っているクリニックは、少なくなっています。

一方プログレッシブジェル プラスは、プログレッシブジェルよりも自然な感触と見た目にできるのが特徴です。
自然さではエルゴノミックスタイプにはやや劣りますが、その分価格は安く、コスパに優れています。
また、日本人向けに製造された豊胸バッグともいわれていて、とくに日本人には人気です。

まとめると、
ナチュラルさならエルゴノミックス(プログレッシブジェルアルティマ)
ナチュラルさとコスパのバランスならプログレッシブジェル プラス
欧米人のような大きさを求めるならプログレッシブジェル

が適しているといえます。

モティバとベラジェルの違い

モティバとベラジェルの違い

新しいシリコンバッグとして、モティバと比較されるのが、ベラジェル(BellaGel)です。
主な違いは、以下のようになります。

モティバベラジェル
特徴硬さがあるためシワができにくく、ボリュームを維持できる柔らかく、自然な仕上がり
向いている人・とにかくバストを大きくしたい方
・衝撃の強さと耐久性を求める方
・アンダーバストが細い方
・できるだけ自然なバストにしたい方
種類350種類100種類
外膜6層5層
製造元Establishment Labs(エスタブリッシュメントラブス)社(アメリカ)HANS Biomed (ハンスバイオメド)社(韓国)
安全性FDA(米国食品医薬品局)で認可されている人体への使用が禁止されているシリコンが使われていた?

モティバは触り心地よりも大幅なバストアップを求める方ベラジェルは自然な柔らかさのバストを求める方に適しています。

ただし、注意したい点は、安全性です。
ベラジェルは、人体への使用が禁止されているシリコン樹脂が使われていたという報道がありました。
さらに、熱を加えると人体に有害なホルムアルデヒドを発生する接着剤を使用していたとの報告もあります。

参考:https://n.news.naver.com/article/607/0000000647

警察の捜査を受けているとのことですが、その後の情報はありません。

日本国内のクリニックでは、取り扱いを続けるか、控えるかは、クリニックによって、対応がマチマチです。
ベラジェルを利用する場合は、医師とも十分に話し合った上で検討しましょう。

また、異常がなかったとしても、ベラジェルをすでに挿入してしまった方には、バッグの入れ替えや除去を推奨しているクリニックもあります。
現在のところ、健康被害は報告されていないため、ご自身で判断するしかありませんが、もしもの場合を考えて、入れ替えや除去も検討しましょう。
挿入したインプラント名がご不明な場合は、施術したクリニックに確認し、それでもインプラント名がわからない場合は、破損などがないか、検査を受けるのがオススメです。

ベラジェルのほうが小柄な日本人向けなどのメリットもありますが、安全性を考えると、当サイトとしては、ベラジェルよりもモティバをオススメいたします。

モティバのリスク・副作用

モティバのリスクや副作用は、主に以下のようなものがあります。

  • 痛み
  • 腫れ
  • 内出血
  • 感染
  • 発熱
  • むくみ
  • 被膜拘縮

モティバの注意点

モティバの注意点は、以下のようなものが挙げられます。

  • 傷が残ることがある
  • ダウンタイムがある
  • 破損のリスクもゼロではない
  • 感染症のリスクがある

破損しにくく、安全性が高いとされているモティバですが、絶対に問題が起こらないとはいいきれません。
また、術後の注意点は、基本的には従来のシリコンバッグと同様になります。

とくに、豊胸手術のダウンタイムの重さや、傷跡が残るか、きれいな仕上がりになるかなどは、医師の技術が大きく関係します。

  • 安いという理由だけで選ぶ
  • 大手クリニックだから安心だろうという理由で選ぶ
  • 経歴が長い医師だから大丈夫だろうという理由で選ぶ

以上のようなことは避け、医師の技術力と、信頼できる医師なのかを見極める必要があります。
知識がない中では難しいかもしれませんが、こちらで豊胸手術の名医をご紹介していますので、失敗したくない方は、ご覧ください。

モティバのデメリット

モティバのデメリット

モティバのデメリットは、以下のようなものが挙げられます。

  • ナチュラルさは脂肪注入豊胸には劣る
  • ダウンタイムが長い
  • 従来のシリコンバッグ豊胸と同様

ナチュラルさは脂肪注入豊胸には劣る

モティバは、シリコンバッグ豊胸の中では、もっとも優れたナチュラルさを誇ります。
とくにエルゴノミックスタイプは、重力にそってジェルが移動するため、見た目だけでシリコンバッグを入れているとバレてしまうことはほとんどないでしょう。

とはいえ、人工物であることにはかわりはないため、触り心地などで違和感がある可能性もあります。
よりナチュラルなバストアップを求める方は、ご自身に脂肪を吸引し、バストに注入する脂肪注入豊胸も検討してみましょう。
脂肪注入豊胸術は、ご自身の脂肪を注入するため、手触りや見た目なども違和感はまったくありません。
また、入れ替えなどの手間もかからないのも大きなメリットです。

ダウンタイムが長い

ダウンタイムとは、術後に日常生活に戻れるまでの時間のことで、メスを使うシリコンバッグ豊胸は、ほかの豊胸手術に比べると、ダウンタイムが長く、重くなる点に注意が必要です。
従来のシリコンバッグ豊胸と同様、モティバにもダウンタイムがあります。

ダウンタイムには個人差があり、クリニックによっても若干異なりますが、最低でも1週間はあり、通常の生活に戻るには2週間から1ヶ月程度かかります。
デスクワークなどであれば3日ほどで再開することも可能ですが、負担の大きい運動や飲酒などはしばらく控える必要があります。
術後の生活にどのような影響があり、どのような制限があるか、事前にクリニックにしっかり確認するようにしましょう。

ダウンタイムを軽くしたい方は、豊胸手術の中でダウンタイムがもっとも軽いとされているヒアルロン酸豊胸も検討してみましょう。
メスを使わずにヒアルロン酸を注入するので、ダウンタイムはほとんどなく、「プチ豊胸」として人気になっています。

費用が高額

モティバは、高品質であるがゆえに、ほかのシリコンバッグ豊胸よりも高額です。
モティバは安全面でもできあがり面でも、ご紹介したようなメリットがあるため、価格が上がるのは致し方ないともいえますが、品質をとるか、費用をとるか、しっかり考えるようにしましょう。

また、一見安いように見えても、モニター価格の場合や、血液検査、麻酔代などは別料金となっているクリニックもあります。
どこまでが料金に含まれて、どこからは別料金になるのか、しっかり確認するようにしましょう。

まとめ

モティバまとめ

モティバは、従来のシリコンバッグのデメリットをカバーした新しいシリコンバッグです。

  • 柔らかくて自然な見た目になる
  • 安全性が高い
  • 強度・耐久性が高い
  • 衝撃に強く、ジェルが漏れにくい
  • 350種類ものバッグの中から、好きなものを選べる

などのメリットがあります。

モティバなら痩せ型の方でも、2カップ以上のバストアップと自然な仕上がりの両方を実現できます。

高品質なためにほかのシリコンバッグよりも高額というデメリットはありますが、ナチュラルなバストアップをしたい方にオススメです。

ただし、失敗のリスクもゼロではなく、医師の技術によっては、希望していたようなバストの形にならないことや、ダウンタイムが重く長くなってしまうこともあります。
失敗しないためにも、技術力の高く、信頼できる医師に施術してもらうするようにしましょう。

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