豊胸シリコンバッグのデメリットと後悔しないための秘訣

2021.12.06

豊胸シリコンバッグのデメリットと失敗しないための秘訣

好きな形や大きさにできることで人気のシリコンバッグ豊胸手術ですが、デメリットも存在します。
クリニックのサイトやカウンセリングでは、メリットしか謳われていないかもしれませんが、手術ですので、デメリットやリスクを知っておくことも大切です。

豊胸シリコンバッグのデメリットや後悔しないためのコツなどを、大手クリニックの事務長経験者が、プロの視点からご紹介します。
豊胸シリコンバッグでバストアップを検討している方は、後悔しないためにも、しっかり確認しておきましょう。

豊胸シリコンバッグのデメリット

豊胸シリコンバッグのデメリット

豊胸シリコンバッグ胸は、ほかの豊胸手術と違い、2カップ以上のサイズアップも可能なことで人気です。
ただし、以下のようなデメリットやリスクがあるのも事実です。

  • 動き・形・感触が不自然
  • 傷が残る
  • 失敗のリスクが高い
  • ダウンタイムが長い
  • 寿命は10年程度で劣化や破損の可能性がある
  • マンモグラフィーなどが受けにくい
  • 「カプセル拘縮」のリスク

それぞれを詳しく解説します。

動き・形・感触が不自然

豊胸シリコンバッグ豊胸は、ほかの豊胸手術に比べ、動きや形、感触などが不自然になってしまいがちというデメリットがあります。
近年はシリコンバッグの質の向上により、挿入するシリコンバッグの種類や医師の技術力にもよりますが、本物に近いものも増えてきています。

とはいえ、ほかの豊胸手術に比べると、不自然なできあがりになってしまいます。
できるだけ自然に近いバストにしたい場合は、技術力の高い医師に依頼するか、取り扱っているバッグの特徴などを、しっかりと確認するようにしましょう。

サイズアップにそれほどこだわりがないのであれば、ご自身の脂肪を注入するため自然な仕上がりになる脂肪豊胸手術なども検討してみましょう。

傷が残る

シリコンバッグ豊胸術は、ほかの豊胸手術に比べ、傷跡が大きくなってしまいます。
シリコンバッグ豊胸の場合、傷跡が数センチにもおよんでしまいます。
脂肪注入豊胸やヒアルロン酸注入豊胸の場合は数ミリ程度ですので、気づかれる心配はほとんどないため、この差は大きいといえるでしょう。

また、ほとんどのシリコンバッグは脇から入れることになりますが、バッグの大きさや種類によっては、乳房の下縁から挿入します。その場合、傷跡は、目立つことになってしまいます。

脇の下を切開する場合は4cm程度で、数ヶ月でほとんど目立たなくなります。
アンダーバストを切開する場合も4cm程度の傷跡で、バストの下部に隠れるため、ほとんど見えない位置になります。傷跡を気にする場合は、 脇から切開するほうがオススメです。

ただし、医師の技術や個人差もあるため、一概にはいえません。
極力傷跡を残さないためにも、メスにこだわっているクリニックや、技術力の高い医師に依頼するようにしましょう。

見た目の失敗のリスクが高い

シリコンバッグ豊胸は、一般的に、ほかの豊胸術に比べ、失敗のリスクが高いとされています。
人工物ですので、見た目が不自然になってしまう可能性があります。
医師の技術によっては、シワや段差、左右差などが生じてしまうこともあるため、場合によっては、手術前よりもひどい有様になってしまうようなケースも起こりえます。
そのため、技術力の高い医師に依頼することが大切です。
具体的な失敗例は、「リップリング」「ダブルバブル」などがあります。

凸凹などができる(リップリング)

「リップリング」とは、

  • シリコンバッグの縁が波打つ
  • ボコボコとした感触になる

など、見た目が不自然になってしまうことです。
術後すぐに生じることもあれば、しばらく経ってから起こることもあります。

原因として考えられるのは、医師の技術不足か、体型に合っていないシリコンバッグを挿入したことなどです。
放置するとシリコンバッグの縁が突起となって、皮膚と突き破ってしまう危険もあります。
自然に治ることはほとんどないため、できてしまったら、早めに処置をしてもらいましょう。

胸に段差ができる(ダブルバブル)

「ダブルバブル」とは、房下溝の下にシリコンバッグのしわが生じ、胸の下に段差ができてしまう現象です。
原因としては、シリコンバッグのサイズが大きすぎることや、剥離の範囲と挿入位置を誤ってしまったことなどが考えられます。
医師のサイズ選択・手術方法のミスによるため、医師の技術力は、しっかりと確認することが大切です。

ダウンタイムが長い

ダウンタイムがもっとも長く、重いのも、シリコンバッグ豊胸のデメリットとして挙げられます。
豊胸手術のダウンタイムとは、手術後に起こる痛みや腫れ、内出血などのことです。
術後の生活に大きく影響をおよぼすため、豊胸手術を受ける場合、ダウンタイムがどの程度なのかは、必ず確認する必要があります。

シリコンバッグ豊胸の場合、痛みはかなり強く、人によっては、1週間程度ベッドから起き上がれないこともあります。
筋肉痛のような痛みが2~4週間程度続き、落ち着くのには2ヶ月ほどかかることが一般的です。

バッグが馴染むのにも半年ほどかかり、その間は激しい運動は控えるようにしなくてはならないため、ある程度の覚悟が必要となります。

豊胸手術で一番ダウンタイムが短く、軽度なのは、ヒアルロン酸豊胸ですので、ダウンタイムの短さを重視される方は、ヒアルロン酸豊胸も検討してみましょう。

寿命は10年程度で劣化や破損の可能性がある

シリコンバッグの寿命は、およそ10年といわれています。
寿命がすぎると、破損によるバストの形の変形や、内容物が漏れたことによる炎症や合併症が起こることも考えられます。
何も問題がない場合でも、見た目ではわからないことがあり、エコー検査をしたら深刻なトラブルが発見された例もあります。
そのため、10年でバッグの入れ替え、もしくは除去をすることが推奨されます。
問題がなくても、エコー検査は受けるようにしましょう。

検査をして、除去が必要だと判断された場合は、豊胸シリコンバッグの除去や、入れ替え手術が必要になります。
シリコンバッグの入れ替えだけでなく、脂肪注入豊胸やヒアルロン酸豊胸に変更する方も多くなっています。
どのようにするのがベストか、事前に医師にしっかり相談しましょう。

なお、シリコンバッグを「半永久的」や「劣化しない」と謳っている広告なども見かけます。
確かにバッグは進化していますが、20年30年と同じシリコンバッグを入れ続けたという例はありません。
何十年も同じバッグを入れ続けるとどうなるのかは、今現在は誰もわかりません。
謳い文句をそのまま信じてしまわないようにしましょう。

年齢とともに不自然になってしまうことがある

年齢に伴う全体的な肉体の変化も重要です。

豊胸インプラントは、問題が生じなければ、大きさが変化することはありません。
これはメリットではありますが、年齢とともに不自然になってしまう可能性があるというデメリットもはらんでいます。
加齢とともにデコルテは痩せていくため、「バストだけがいつまでも若々しい」というアンバランスな状態になってしまうのです。
また、皮膚も薄くなっていくため、バッグの形も強調されやすくなっていきます。

対策として、年齢によってバッグを入れ替えることや、より自然なヒアルロン酸注入や脂肪注入に切り替えることなどが挙げられます。

ただし、何度もバッグを入れ替えすると、バッグを入れる部分の組織が損傷や、カプセル拘縮(詳しくは後ほど解説します)のリスクが高まってしまいます。
バッグの入れ替えのタイミングで、 より自然なヒアルロン酸注入や 脂肪注入豊胸に変更する方も多くなっているため、医師に相談するようにしましょう。

乳がん検診(マンモグラフィー)などが受けにくい

シリコンバッグを挿入していると、乳がん検診でマンモグラフィー検査が受けられない可能性が高くなります。
すべての病院やクリニックで受けられないわけではありませんが、検査によって、バッグが破損してしまうリスクがあるため、断られてしまうケースが多いようです。
エコー検査なら可能な病院もありますが、乳がん検査のうち、死亡率の低下が認められているのは、マンモグラフィー検査だけともいわれているため、エコー検査では、乳がんを発見できない可能性もあります。

さらに、シリコンバッグの場合は、マンモグラフィーでもエコーでもMRIでも、バッグがうつってしまいます。
シリコンバッグを入れていることを知られたくないために乳がん検診を受けず、結果、乳がんの発見が遅れてしまったというケースもあります。

クリニックによっては、豊胸を施術したクリニックで、乳がん検診を受けられる場合もあります。
シリコンバッグを挿入する場合は、事前にマンモグラフィー検査をしてもらえる病院が近くにあるかも、確認しておくか、医師に相談してみるようにしましょう。

なお、乳がん検診は、マンモグラフィー、エコー、MRIがあり、乳がんによる死亡率の低下が認めらているのは、マンモグラフィーのみです。
早期発見のためにも、40歳をすぎたら、2年に一度はマンモグラフィー検査を受けることが推奨されていますので、心配な場合は、医師に相談してみましょう。

石灰化のリスク

「石灰化」とは、シリコンバッグを包むカプセルに、カルシウムの結晶が沈着することです。
石灰化すると、胸が石のように硬くなり、触り心地も不自然なものになってしまいます。
また、石灰化を放置すると、シリコンバッグの破損の原因にもなってしまいます。
近年のシリコンバッグは、見た目上は変わらないため、バッグの破損に気づかないこともあります。
破損を放置すると、炎症や傷みなどの原因にもなってしまいます。
そのため、シリコンバッグを挿入した後は、定期的な検査をすることがオススメです。

「カプセル拘縮」のリスク

ここ数年は技術も進歩し、バッグの精度も上がっているため、カプセル拘縮を起こすことは、稀になっています。
ただし、個人の体質などもあるため、絶対にないとはいいきれません。
また、手術手技や術後の管理も関係します。

「カプセル拘縮」とは、体内に異物が挿入されると、排除しようとする体のはたらきによって起こる現象です。
バッグの周囲に被膜が形成され、被膜がバッグを圧縮するように硬く厚くなります。
そうすると、バストも硬くなってしまうのです。
症状が重くなると、テニスのボールのような硬さになり、見た目も不自然になることもあります。

手術中や術後の出血、感染などによって起こるとされていますが、手術に問題がなくても起こるとされています。
カプセル拘縮を防ぐには、術後のマッサージが必要になります。
医師のアドバイスをしっかり受けるようにしましょう。

感染・合併症・アレルギーのリスク

シリコンバッグ豊胸に限ったことではありませんが、手術である以上、感染や合併症のリスクは避けられません。
もちろんほとんどのクリニックは、きちんと衛生管理に努めていますが、それでもトラブルは起こりえます。
施術後に体調不良などがあれば、すぐに医師に相談するようにしましょう。
衛生面を徹底しているクリニックかも、しっかり確認するのがオススメです。

また、シリコンバッグは人工物ですので、アレルギーなどの拒絶反応が起きる可能性があります。
心配な方は、事前に医師にしっかり相談しましょう。

豊胸シリコンバッグのメリット

豊胸シリコンバッグのデメリット

豊胸シリコンバッグのデメリットをご紹介しましたが、メリットも多くあります。
シリコンバッグのメリットとしては、以下のようなものが挙げられます。

  • 2カップ以上のバストアップも可能
  • 希望の形を作れる
  • 体質に左右されない
  • 体内に吸収されない

シリコンバッグの最大のメリットは、なんといっても、ご希望のサイズアップや形にできることです。
脂肪注入豊胸やヒアルロン酸注入豊胸は、1~1.5カップですが、シリコンバッグの場合、2カップ以上のサイズアップも可能です。
また、脂肪注入豊胸の場合、痩せ型の方は吸引できる脂肪が少なく、施術できないこともあります。
さらに、ヒアルロン酸豊胸や脂肪注入豊胸のように体内に吸収されることもないため、トラブルがなければ、寿命がくるまでは、施術した直後の大きさを、保つことができる点も、シリコンバッグ豊胸のメリットです。

豊胸シリコンバッグがオススメの方

豊胸シリコンバッグがオススメの方は、以下の方です。

  • 2カップ以上のサイズアップがしたい方
  • 痩せ型で脂肪注入豊胸は難しい方
  • バストの大きさを10年程度は維持したい方

後悔しないためには医師の腕が大切

失敗しないためには医師の腕が大切

シリコンバッグ豊胸は、豊胸手術の中でも切開する大きさも大きく、医師の技術が低ければ、カプセル拘縮のリスクが高まってしまいます。
また、シワや段差、左右差などが生じてしまう可能性もあります。
そのため、シリコンバッグ豊胸をする場合は、信頼できる医師に依頼することが大切です。

なお、シリコンバッグ豊胸術に限らず、豊胸手術をされる場合、クリニックで選ばれる方が多いかもしれません。
ですが、いくら大手クリニックであっても、すべての医師がベテランなわけではありません。
また、ベテランそうに見えても、他の美容手術の実績は多くても、豊胸手術の実績はほとんどないということもあります。
そのため、医師を選ぶ際は、豊胸手術、シリコンバッグ豊胸の場合は、シリコンバッグ豊胸手術の実績がどれくらいあるか、どのような資格を有しているか、などを確認することが大切です。

シリコンバッグ手術の名医は、こちらからご確認いただけます。

ほかの豊胸術もオススメ

シリコンバッグ豊胸術のデメリットをご覧になり、心配になられた方は、ほかの豊胸手術も検討してみましょう。
同じ豊胸手術でも、それぞれメリットとデメリットが異なりますので、ご自身にあった施術法を選ぶことが大切です。

ヒアルロン酸による豊胸術

ヒアルロン酸豊胸術は、バストにヒアルロン酸を注入することで、バストアップする方法です。
メスを使わないため、手軽な豊胸手術として人気です。
痛みやダウンタイムが豊胸手術のなかではもっとも軽度なため、ダウンタイムが気になる方にオススメです。
ただし、サイズアップできる目安は1カップ程度で、持続期間が数ヶ月から1年程度と短いことが、デメリットとして挙げられます。

脂肪注入による豊胸術

肪注入豊胸は、ご自身の脂肪を吸引し、バストに注入する豊胸手術です。
部分痩せとバストアップの両方が叶う
ため、「お腹のお肉をバストにもってきたい」という方にオススメです。
ご自身の脂肪を注入するため、違和感はほとんどなく、自然に近いバストを実現できます。
異物ではないため、安全性も高く、定着すれば、半永久的に持続します。
デメリットとしては、豊胸手術のなかでは費用がもっとも高額になることが多いことと、痩せ型の方は、吸引できる脂肪が少ないため、施術ができない可能性があるという点です。

まとめ

シリコンバッグデメリットまとめ

シリコンバッグ豊胸術のデメリットは、

  • 動き・形・感触が不自然
  • 傷が残る
  • 失敗のリスクが高い
  • ダウンタイムが長い
  • 寿命は10年程度で劣化や破損の可能性がある
  • マンモグラフィーなどが受けにくい
  • 「カプセル拘縮」のリスク

などが挙げられます。

デメリットが気になる場合は、脂肪注入豊胸術や、ヒアルロン酸豊胸術などのほかの豊胸術も検討しましょう。

シリコンバッグ豊胸を成功させる最大のポイントは、技術力の高い医師に施術を依頼することです。
シリコンバッグ豊胸の手術に慣れている医師なら、失敗のリスクも低く、術後の痛みやダウンタイムを抑えることも可能です。
医師選びは、しっかりするようにしましょう。

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