豊胸シリコンバッグ「ベラジェル(BellaGel)」

2022.04.21

豊胸シリコンバッグ「ベラジェル(BellaGel)」

ベラジェルとは、韓国で製造されているシリコンバックのひとつで、豊胸インプラント(シリコンバッグ)手術に使われています。
東洋人の体型に合わせて作られているため、不自然な大きさにならず、柔らかさなどもほかのシリコンバックよりも自然なため、一時は話題になりました。

ですが、「発ガン性物質が使われていた」という報道がされ、日本では取り扱いが少なくなっています。
ベラジェルの特徴やデメリット、ダウンタイム、寿命、取り扱っているクリニックとその値段、入れ替える場合についてなどを、大手美容クリニックで長年マネージャーを務めたプロが、詳しく解説します。

ベラジェルとは

「ベラジェル(BellaGel)」「ベラジェル・スムースファイン」とは、韓国の医療機器メーカーハンスバイオメド社(HANS Biomed) が製造している豊胸用シリコンバッグです。
豊胸シリコンバッグは、欧米人向けに作られているものが多いため、日本人が利用すると、不自然な大きさになってしまうことなどがデメリットとして挙げられていました。
しかしベラジェルは、東洋人向けに作られたシリコンバッグですので、シリコンバッグでありながら、自然にバストアップさせることが可能です。

さらに柔らかさや自然な触り心地にも定評があり、現在利用されているシリコンバッグの中では、もっとも自然に近いバストにできるシリコンバッグといっても過言ではないかもしれません。
仰向けになっても自然に流れるため、豊胸手術をしているとバレにくいシリコンバッグだといえます。

ベラジェルとモティバの違い

ベラジェルとモティバの違い

ベラジェルと比較されるシリコンバッグに、「Motiva(モティバ)」が挙げられます。
モティバは、アメリカのエスタブリッシュメントラブス社によって製造されています。
ゴージャスなバストにサイズアップでき、耐久性にも定評があるのもメリットです。
ベラジェルに比べると硬さがありますが、シワができにくいとされています。
ただし、欧米人向けに作られたシリコンバッグですので、アンダーバストが細い方にはやや不向きかもしれません。
ですが、ベラジェルの種類は100種類程度なのに対し、モティバは350種類もあるため、ご自分に適しているものを見つけることもできるでしょう。
また、リップリングのリスクも、ベラジェルよりも低いとされています。

一方、ベラジェルは韓国で製造されたシリコンバッグですので、小柄な東洋人の体型に適しています。
柔らかさなども優れているため、モティバよりも柔らかいバストアップが可能です。

ベラジェルとモティバとの違いで、もっとも重要な点は、「安全性」です。
モティバはFDA(米国食品医薬品局)で認可されている安全性が高いものであるのに対し、ベラジェルは、人体への使用が禁止されているシリコンが使われているという報道がありました。
詳しくは後述しますが、当サイトとしては、安全性の上で、ベラジェルよりもモティバを推奨いたします。

ベラジェルを取り扱っているクリニックと価格

ベラジェルを取り扱っている主なクリニックと、価格をご紹介します。

※価格は執筆時のものですので、詳しくはクリニックにお問い合わせください。

東京美容外科1,320,000円
渋谷の森クリニック1,320,000円
アマソラクリニック1,078,000円
オザキクリニック1,298,000円
※価格はいずれも税込み

モニター価格でさらに安くなることもあるため、問い合わせてみましょう。

ベラジェルのダウンタイム

ベララジェルのダウンタイム

ベラジェルのダウンタイムは、一般的なシリコンバッグ豊胸と同程度です。
個人差はありますが、腫れやむくみ、内出血などが2週間程度続きます。
ひどい痛みは1週間程度でおさまりますが、1ヶ月以上続くこともあります。
術後は起き上がれないこともあるため、2,3日は安静にしていることが推奨されています。

シリコンバッグ豊胸は、豊胸手術の中でもダウンタイムがもっとも重いため、どのくらいのダウンタイムが予想されるか、施術前にしっかりと医師に確認しましょう。

ベラジェルの寿命

ベラジェルに限らず、豊胸シリコンバッグの寿命は、一般的には、10年とされています。
なかには10年以上同じバッグを入れても問題がないケースもありますが、ほとんどの場合、10年経つと、なんらかの問題が起こり、バッグの入れ替えなどの対応をする必要が生じます。
ベラジェルの寿命は詳しいことは記載されていませんが、ほかのシリコンバッグ同様、10年程度になるでしょう。

FDAのサイトにも、「豊胸手術は生涯にわたる装置ではありません」と記載されています。

参考:豊胸手術について知っておくべきこと| FDA

いずれにしても、10年経ったら、一度エコー検査などを行い、異常がないかを確認してもらうことをオススメします。

ベラジェルのデメリット

ベラジェルのデメリット

ベラジェルのデメリットは、柔らかい素材のため、姿勢によってはシワが寄ってしまうことなどが挙げられます。
ただし、それよりも考えなくてはいけないことは、安全性です。
詳しくは、次の項目で解説します。

ベラジェルの危険性

前述したとおり、ベラジェルは、安全性が疑問視されています。
国際ガイドライをクリアしていると記載しているサイトもありますが、人体への使用は禁止されているシリコン樹脂が使われていて、警察の捜査を受けていると、韓国のニュースで報道されました。
それ以外にも、ホルムアルデヒド(熱を加えると人体に有害とされている)を発生する接着剤を使用していたとの報告もあります。

参考:https://n.news.naver.com/article/607/0000000647

日本のクリニックでは、取り扱っているクリニックも少なくなってきており、シリコンバッグの入れ替えや除去を推奨しているクリニックもあります。

現在のところ、健康被害は報告されていないとされていますが、将来的にどのようなことが起こるかは、誰もわからないのです。
当サイトとしても、安全性の面から、ベラジェルはおすすめできません。
これからベラジェルの挿入を検討されている方は、医師としっかり相談し、ご自分でも調べた上で、後悔のない選択をしましょう。

ベラジェル以外にオススメの方法

ベラジェル以外にオススメの方法

ベラジェルは、安全性の観点から、当サイトとしてはおすすめできないことをお伝えしました。
そこで、ベラジェル以外にオススメの方法をご紹介いたします。
ベラジェル以外には、以下の2つがオススメです。

  • モティバなどほかのシリコンバッグ
  • 自然さ重視なら脂肪注入豊胸

それぞれ詳しく解説します。

モティバなどほかのシリコンバッグ

ベラジェルは自然な柔らかさや触り心地が大きなメリットとされていますが、同程度のクオリティーのシリコンバッグも検討しましょう。
今もっとも人気で安全性も高く、自然なバストにできるとされているのが、「モティバ」です。
FDAでも認可されており、耐久性もあるため、大きなバストを維持できます。
柔らかさはベラジェルにはやや劣るとされていますが、柔らかい分、シワになりやすかったり、リップリングになったりするなどのリスクがあります。
モティバは適度な硬さがあるため、シワができにくい点もメリットです。

一般的なシリコンバッグに比べると費用が高くなるのがデメリットではありますが、より自然で安全性が高く、質のいいシリコンバッグを求める方には、モティバをオススメいたします。

自然さ重視なら脂肪注入豊胸

ベラジェルをご検討されている方は、自然な触り心地や柔らかさ、大きさなどを求めている方が多いかもしれません。
ですが、いくらベラジェルでも、人工物であることに、かわりはなく、絶対にバレないという保証はないことに注意が必要です。

自然な触り心地などを最優先にする場合は、脂肪注入豊胸手術も検討してみましょう。
脂肪注入豊胸手術とは、太ももやお腹などのご自身の脂肪を吸引して、バストに注入する方法です。
ご自身の脂肪ですので触り心地や柔らかさは違和感がなく、人工物ではないため、安全性が高いのもメリットです。
さらに脂肪が定着すれば効果は半永久的に持続し、シリコンバッグのように寿命もないため、入れ替え手術などをする必要もありません。
大きくできるサイズには限度がありますが、自然なバストを求める方は、脂肪注入豊胸術も検討してみましょう。

ベラジェルを入れ替えや除去する場合

ベラジェルを入れ替えや除去する場合

現在すでにベラジェルを入れられていて、安全性などの点から、ご不安になった場合は、バッグの入れ替えや除去をオススメします。
まず、施術してもらったクリニックで、ベラジェル以外のシリコンバッグに入れ替えることや除去は可能かを相談してみましょう。

施術してもらったクリニックでの入れ替えが難しい場合や、クリニックに行くことが難しい場合は、ほかのクリニックにバックの入れ替えや除去について、相談します。

シリコンバッグに入れ替えるだけでなく、ヒアルロン酸やご自身の脂肪を注入することも可能なこともあります。
ご自分に適した方法を選びましょう。

なお、シリコンバッグの除去や入れ替えは、シリコンバッグを挿入するだけの手術よりも、難易度が高いのが一般的です。
失敗してしまうリスクが高いため、他院に依頼する場合は、入れ替えや除去手術の実績が豊富な豊胸手術の名医に依頼しましょう。

まとめ

韓国で製造されている豊胸シリコンバッグ「ベラジェル」は、柔らかく、自然な手触りになる点や、日本人の体型に適しているとされています。

ただし、人体への使用が禁止されているシリコン樹脂や、ホルムアルデヒドを発生する接着剤を使用していたという報道があり、警察の捜査を受けています。
日本でもベラジェルを取り扱っているクリニックはまだありますが、安全性の面から、当サイトとしては推奨できません。

ベラジェルをご検討されている方には、ほぼ同じクオリティーでFDAでも認可されているシリコンバッグ「モティバ」や、シリコンバッグよりも自然な触り心地や柔らかさになる脂肪注入豊胸などをオススメいたします。
ベラジェルを挿入する場合は、医師にしっかり確認し、ご自分でも調べた上で行うようにしましょう。

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