ヒアルロン酸豊胸のデメリットと失敗しないための対策
2022.01.26
ヒアルロン酸豊胸手術は、豊胸手術のなかでも、「プチ豊胸」「プチ整形」といわれるほど手軽にできる豊胸法として人気です。
「メスを使わない」「体への負担が少ない」「低価格でできる」「施術時間が短い」など、メリットばかりが大々的に謳われていますが、はたしてそれは、真実なのでしょうか?
実は、ヒアルロン酸豊胸手術にも、デメリットは存在します。
失敗しないためにも、事前にリスクなどを知っておく必要があります。
今回は、大手美容クリニックで長年マネージャーを務めたプロが、デメリットと失敗しないための対策を、プロの視点から解説します。
目次
ヒアルロン酸豊胸のデメリット
ヒアルロン酸豊胸は、手軽にできる豊胸法である反面、注意しなくてはならないデメリットも存在します。
デメリットも踏まえた上で、施術を受けるかどうかを検討しましょう。
主なデメリットには、以下のようなものが挙げられます。
- 持続期間が短い
- 大きくするのに制限がある
- 費用は実は安くない
- 感触が硬くなりやすい
- 術後に痛みがあることがある
- 傷口はしばらく残る
- 失敗のリスク
それぞれを詳しく解説します。
持続期間が短い
ヒアルロン酸豊胸の最大のデメリットは、持続期間が短いことです。
近年は技術も進みましたが、それでも数ヶ月~2年程度です。
ヒアルロン酸はもともと体内の成分ですので、体内に残っていると、吸収されて消えてしまいます。
クリニックで持続期間として謳われているのは、ヒアルロン酸が体内から完全に消える期間ですが、実際は、日々少しずつ小さくなっていく(ヒアルロン酸が体内に吸収されていく)ため、数ヶ月で「小さくなった」と感じる方が多いようです。
個人差はありますが、半年ほどで半分程度のボリュームに戻ってしまう方が多いとされています。
長期的に効果を持続させたい方は、施術を繰り返す必要があり、その場合は、その分費用がかさんでしまう点に気をつけなければいけません。
ただし、結婚式や大事な催しものがあり、そのときだけ大きくしたいという場合には、もっとも適しています。
長期間持続させたい場合は、
- 10年ほど持続する豊胸インプラント(シリコンバッグ)
- 一般的には数年、定着すれば半永久的に持続する脂肪注入豊胸
が適しています。
大きくするのに制限がある
ヒアルロン酸豊胸は、サイズアップに限界があります。
個人差はありますが、サイズアップできるのは、1カップ程度です。
ヒアルロン酸を大量に注入すると、
- 触ったときに硬く感じやすい
- 注入するときにあふれてきてしまうリスクがある
- しこりのリスクがある
などが懸念されるため、大幅なサイズアップは難しくなっています。
2カップ以上サイズを大きくしたい方は、シリコンバッグ豊胸術がオススメです。
費用は実は安くない
ヒアルロン酸豊胸は低価格だと謳われていることが多くありますが、ほとんどのクリニックでは「〇〇ccあたり〇〇円」という表記になっていて、注入するヒアルロン酸の量によって価格が変動します。
そのため、一見安そうに見えても、それなりに大きくするには、実は結構な費用がかかってしまうということも珍しくありません。
相場では、両方の胸を1カップアップさせるとしたら、60~100万円となっています。
また、前述したとおり、持続期間は短いため、何度も入れ直す場合は、そのたびに費用がかかってしまいます。
持続期間は短くて、それほど大きなサイズアップでない場合は安いことになりますが、
- どれくらい大きくしたいか
- どれくらい長持ちさせたいか
によっては、かえってほかの豊胸手術よりも割高になってしまうこともあります。
価格については、カウンセリング時にしっかり確認するようにしましょう。
感触が硬くなりやすい
ヒアルロン酸豊胸は、形や動きは自然になる点がメリットですが、一方で、感触はやや硬くなる傾向にあります。
顔用のヒアルロン酸は柔らかいのですが、バストに入れるヒアルロン酸は、持続期間を延ばすために、吸収されにくい粒子が粗いものが用いられます。
感触を柔らかいしたいものにしたい方には、ご自身の脂肪を注入する脂肪注入豊胸術がオススメです。
術後に痛みがあることがある
ヒアルロン酸豊胸術は、一般的には、痛みが少なく、ダウンタイムもほとんどないといわれています。
もちろんメスを用いた豊胸術に比べれば痛みは少ないのですが、それでも、翌日から痛みをまったく感じないというかというとそうではなく、なかには激痛だったという方もいらっしゃいます。
もちろん鎮痛剤は処方されますが、痛みの感じ方には個人差があります。
「ヒアルロン酸豊胸なら痛みはない」と安心しきらず、術後に痛みがあるかもしれないことも覚悟しておきましょう。
傷口はしばらく残る
ヒアルロン酸豊胸は、基本的にはメスでなく、注射針を用います。
ヒアルロン酸を注入するための穴を注射で空けるため、2、3mmの傷が残ります。
どれくらい残るからは、どのような注射を使うかや個人差もあるため、一概にはいえません。
1週間程度で消える場合もあれば、数ヶ月残る場合もあります。
目立たない傷ですが、傷について気になる場合は、カウンセリング時に、大きさや場所、傷が残る期間について、しっかりと確認しましょう。
失敗のリスク
ヒアルロン酸豊胸術は、「プチ豊胸」などと呼ばれることもありますが、失敗のリスクは、他の豊胸手術と同様に、ゼロではありません。
起こりうる失敗例を解説します。
しこり
ヒアルロン酸豊胸術を行った場合、体内に吸収されなかったヒアルロン酸の一部がバストの内部に残り、それがしこりとなってしまうことがあります。
大きくなると外見でわかることもありますし、石灰化してしまう可能性もあります。
しこりができてしまうと、しこりの除去手術が必要です。
ただし、しこりが瘢痕化してしまうと、除去するのも困難で、乳輪を切開しなくてはならないことなども起こりえます。
しこりにならないための対策としては、
- 注入量を増やしすぎない
- 注入量を増やしすぎない
- 柔らかいヒアルロン酸を選ぶ
などが挙げられます。
しこりができやすい体質の方もいらっしゃるため、心配な場合は、事前に医師に相談しましょう。
感染・アレルギー反応
ごく稀に、感染やアレルギー反応を起こしてしまうことがあります。
施術中や施術後に、体内に入ってしまった細菌がヒアルロン酸の周囲で炎症を起こすことで、感染してしまいます。
外科手術である以上、どんな手術でも起こりうることですが、感染した場合は、投薬治療や点滴が必要です。
感染のリスクを下げるために、衛生面にも気をつかっているクリニックを選ぶようにしましょう。
長もちしない
前述したとおり、ヒアルロン酸豊胸は持続期間が短いのがデメリットですが、失敗してしまうと、1ヶ月程度で元に戻ってしまったというケースもあります。
安くはない費用をかけて手術したのに1ヶ月しかもたなければ、ほとんどムダになってしまいます。
長もちしない原因はいくつか挙げられますが、主なものは、医師の技術不足や、注入したヒアルロン酸の質が悪かったことなどが挙げられます。
長もちさせるためにも、技術力の高い医師に依頼することが大切です。
ヒアルロン酸豊胸で失敗しないために
手軽といわれているヒアルロン酸豊胸でも、失敗のリスクはゼロではありません。
失敗する確率を少しでも下げる方法を解説します。
技術力が高いドクターを選ぶ
ヒアルロン酸豊胸は、メスは使わないといっても、立派な外科手術です。
そのため、技術力が高く、豊胸手術の実績が豊富な医師を選ぶことが大切になります。
気をつけたいのは、ベテランそうに見えても、実は美容外科の手術の実績は少ない医師や、目元などの顔の手術の実績は多くても、豊胸手術の実績は少ない医師がいるということです。
実績を調べる場合は、豊胸手術やヒアルロン酸豊胸手術の実績がどれくらいあるかを確認するようにしましょう。
また、患者様の相談に親身に乗ってくれる医師かどうかも大切です。
なかには「稼げればいい」という医師もいますので、注意しましょう。
もちろんどんな名医でも、失敗がゼロということはありえませんが、医師の技術力と失敗する確率は、反比例します。
医師の技術力が成功の可否を決定すると思って、しっかりと選ぶようにしましょう。
とはいえ、ご自身で探すのが大変という方もいらっしゃるかもしれません。
そのような方は、以下のページでヒアルロン酸豊胸の名医をご紹介していますで、こちらから選んでみましょう。
事前に医師とよく話し合う
事前に医師とよく話し合うことも大切です。
費用の面はもちろん、どんなリスクやデメリットがあるのか、手術の流れはどうなるのか、術後は気をつける点があるのかなどをしっかり確認しましょう。
まとめ
「プチ豊胸」といわれているヒアルロン酸豊胸手術も、デメリットはゼロではありません。
主なデメリットとして、
- 持続期間が短い
- 費用は実は安くない
- 感触が硬くなりやすい
- 術後に痛みがあることがある
- 傷口はしばらく残る
- 失敗のリスク
などが挙げられます。
理想どおりのバストにするためにも、技術力が高く、デメリットの部分もしっかりと説明してくれる信頼できる医師を選ぶようにしましょう。
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