脂肪注入による豊胸手術の失敗例と後悔しないためのポイント
2022.03.08
脂肪注入豊胸手術は、安全性も高く、自然な感触や見た目になることや、部分痩せも可能なことから、近年は豊胸手術のなかでも一番人気になっているといっても過言ではありません。
ですが、外科手術ですので、失敗してしまうこともあります。
失敗してしまうと、再度手術が必要になることや、最悪の場合は、手術をしても修正できないことなどもあるため、失敗例を知っておく必要があるのです。
ここでは、脂肪注入豊胸の失敗例や、失敗しないためのポイント、失敗してしまった場合の対処法を、長年美容クリニックで事務長を務めてきたスペシャリストが解説します。
後悔しないためにも、施術を受ける前に、しっかり確認しておきましょう。
目次
脂肪注入による豊胸の失敗例
脂肪注入による豊胸の失敗例には、さまざまなものがありますが、代表的なものとして、以下のようなものが挙げられます。
- しこり
- 石灰化
- 瘢痕化
- 期待したサイズアップができなかった
- 脂肪吸引の失敗
- 傷が残ってしまった
それぞれ詳しく解説します。
しこり
脂肪注入豊胸の失敗例として、よく知られているのは「しこり」です。
しこりとは、バストに脂肪を注入して、定着しなかった「死んだ脂肪」です。
しこりになってしまうと硬くなってしまうために不自然な手触りになってしまったり、違和感や痛みが生じたりすることもあります。
なかには、テニスボール大のしこりになってしまったということもありますが、自然に解消することはないため、除去治療などが必要になります。ひどい場合は、切開手術となることもあるため、注意が必要です。
石灰化
しこりは炎症を起こし、血液中のカルシウムが、徐々に体内に沈着していきます。
沈着したカルシウムは塊となって、より硬いしこりとなって体内に残ってしまいます。
これが、「石灰化」と呼ばれるものです。
石灰化すると、しこり同様、硬さや痛みを感じることや、違和感があることがあります。
石灰化までいくと、除去するには、胸を切開するしかなくなってしまいます。
瘢痕化
しこりは、厚い被膜が線維化すると、「瘢痕化(はんこんか)」することがあります。
瘢痕化が原因で、バストの見た目が損なわれることもあり、石灰化同様、胸を切開して除去するしかありません。
期待したサイズアップができなかった
脂肪注入豊胸の場合、吸引した脂肪をすべて注入できるわけではありません。
バストの中で定着した脂肪の分だけ、バストアップすることになります。
定着率は、一般的な脂肪注入では50~60%、コンデンスリッチ豊胸などは80%程度とされていますが、医師の技術によって大きく変わります。
技術の低い医師が施術すると、定着率は低くなってしまうため、技術力の高い医師に依頼することが大切です。
脂肪吸引の失敗
脂肪注入豊胸で、失敗が多いのは、脂肪を注入する胸よりも、吸引する箇所です。
吸引した太ももやお腹の皮膚が凸凹になってしまったり、不自然なバランスになってしまったりした事例もあります。
脂肪注入の実績だけでなく、脂肪吸引の実績もしっかり確認するようにしましょう。
傷が残ってしまった
脂肪注入豊胸は、豊胸インプラント(シリコンバッグ)のように大きな傷が残ることはほとんどありません。一般的には脂肪を注入する胸は2~3mm程度の小さな傷で、数ヶ月でほとんど目立たなくなります。
脂肪を吸引する箇所も、体のしわの部分など目立たない場所にするのが一般的で、大きさも3~5mm程度です。
ただし、間違った場所から脂肪を吸引したり注入したりしてしまうと、傷跡が目立ってしまうこともあります。
そのようなことを避けるためにも、実績の豊富な医師に施術してもらうこと、事前に、どこにどのくらいの大きさの傷跡ができるかを確認することが大切です。
脂肪注入による豊胸で失敗しないポイント
脂肪注入による豊胸で失敗しないための方法としては、主に以下のようなものが挙げられます。
後悔しないためにも、しっかり事前に確認するようにしましょう。
- 医師の技術が高いか
- カウンセリングが丁寧か
- 注入する量・場所
- 加工方法・定着率
それぞれ詳しく解説します。
医師の技術が高いか
脂肪注入豊胸で、成功するか失敗するかを左右するのは、医師の技術力です。
医師の技術が低いと、
- しこりになりやすい
- 定着率が悪い
- 思ったような大きさにならない
- 手触りが不自然
- 傷が残る
- 皮膚が凹凸になる
などの失敗が起こりえます。
大手クリニックで、いかにもベテラン風の医師だったとしても、それだけで信用するのは危険です。
実は美容外科としての経歴は、ほとんどないという医師もいます。
また、脂肪注入豊胸は、注入よりも吸引するほうが、失敗が起こりやすいとされています。
そのため、脂肪注入だけでなく、吸引の症例もあるかを確認しましょう。
症例写真は、できるだけ最近の症例写真であることが望ましいです。
医師を選ぶ際は、
- 経歴が10年以上
- 豊胸手術に関する資格を保有している
- 月間症例数が20件以上
- 研鑚を積み続けている
- 触診などをし、しっかり説明する
- アフターケアをしっかりしている
- ダウンタイム、デメリット、痛みなども説明する
- 仕上がりのデザインを説明する
などの条件を満たしているかを確認しましょう。
逆に、以下のような医師やクリニックには、注意が必要です。
- 極端に安すぎる
- 不要なオプションを勧めてくる
- すぐに契約させようとしてくる
- 質問にしっかり答えてくれない
- いいことしか言わない
- デメリットやダウンタイムなどの説明がない
このような場合は、いかにほかの部分がよかったとしても、考え直すほうが賢明です。
できればひとつのクリニックだけでなく、複数のクリニックのカウンセリングを受けてみましょう。
カウンセリングが丁寧か
カウンセリングが丁寧かも、重要なポイントです。
こちらの質問にしっかり答えてくれることはもちろん、手術の注意点やリスク、豊胸手術のダウンタイム、術後のことなどについてもしっかり説明してくれる医師は、利益だけでなく、本当に患者のことを考えてくれる医師だといえるでしょう。
効果を誇大に説明する医師も、注意が必要です。
たとえば、
- ヒアルロン酸豊胸で10年以上維持できる
- シリコンバッグは除去の必要がない
- 脂肪注入豊胸の定着率は100%
など、現在の技術などではあきらかに不可能なことを言われたら、悪徳な医師である可能性が高いといえます。
豊胸手術において、医師選びは何よりも重要ですので、慎重に選ぶようにしましょう。
注入する量・場所
脂肪を注入する量や、場所も重要です。
脂肪はただ注入すればいいというものではなく、少しずつ、乳房の皮膚直下にある脂肪の層と、大胸筋の層などにわけて注入することがベストです。
一度に大量に注入してしまうと、定着率が下がり、しこり・石灰化・瘢痕化のリスクが高まってしまいます。
個人差はありますが、一般的には、注入する脂肪は、片胸250cc前後とされています。
それ以上はしこりなどのリスクがあるため、さらに大きくしたい場合は、複数回にわけて施術するクリニックがほとんどです。
一度に250cc以上注入できると言われた場合は、リスクなどもしっかり確認しておいたほうがいいでしょう。
加工方法・定着率
一口に脂肪注入豊胸といっても、加工方法によって、定着率は異なります。
近年人気なのが、定着率80%ともいわれる「コンデンスリッチ脂肪注入豊胸」です。
一般的な脂肪注入よりも、健全な脂肪細胞を抽出できることで、定着率のアップや、しこりのリスクを軽減させています。
ただし、コンデンスリッチ豊胸などの新しい技術は、費用も割高です。
予算も考慮して、最適な方法を選びましょう。
脂肪注入による豊胸で失敗してしまったら
脂肪注入による豊胸手術で失敗してしまったら、まずは施術をしてもらったクリニックに相談しましょう。
ほとんどのクリニックでは最大限の対処をしてくれるはずですが、悪徳なクリニックだった場合、対処してくれない可能性もあります。
また、対処してもらったとしても、納得のいく修正でなかったというケースもあるかもしれません。
そのような場合は、豊胸手術の修正を行っているクリニックに相談してみましょう。
ただし、修正手術は、より高い技術が求められることがほとんどです。
そのため、経験豊富で、積極的に他院修正を受け入れている医師・クリニックを選ぶようにしましょう。
まとめ
脂肪注入豊胸術でよくある失敗例としては、
- しこり
- 石灰化
- 瘢痕化
- 期待したサイズアップができなかった
- 脂肪吸引の失敗
- 傷が残ってしまった
などが挙げられます。
脂肪注入豊胸で成功するか失敗するかは、そのほとんどが医師の腕にかかっています。
失敗しないためにも、技術力の高い医師に依頼することが、何よりも大切です。
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後悔しないためにも、妥協せずに選ぶようにしましょう。
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