豊胸手術の失敗例と失敗しないコツ
2022.04.29
胸を大きくできる豊胸手術は、近年は技術も格段にアップし、豊胸手術をしたとバレにくい方法も増えてきたため、日本でも利用されている方が増えています。
とはいえ、外科手術ですので、失敗のリスクはゼロではありません。
理想どおりのバストサイズや形にならなかったというだけでなく、何年か経った後にテニスボールのように変形してしまったり、痛みがおさまらなかったりすることもあります。
また、豊胸手術に限らず、美容整形での死亡事故も、絶対にないわけではありません。
今回は、豊胸手術で起こる主な失敗例や失敗しないコツ、失敗しない場合の対処法などを、大手美容クリニックで長年マネージャーを務めたプロが、詳しく解説します。
後悔しないためにも、豊胸手術を受ける前に、必ず確認しておきましょう。
目次
豊胸手術の主な失敗例
豊胸手術には、さまざまな失敗例がありますが、大きくわけると、バストの仕上がりの失敗と、術後になんらかの後遺症があることの2つになります。
それぞれの具体的な失敗例をご紹介します。
バストの見た目や感触
豊胸手術の失敗としてまず挙げられるのが、バストの形や大きさ、感触などが、理想どおりにならなかったことが挙げられます。
もちろん手術前に医師にどれくらいの大きさ、形になるかなどは確認できますが、個人差があるため、絶対とはいいきれません。
それ以外にも、傷跡が残った、左右差があるなど、明らかな失敗も起こりえます。
また、術後はよくても、少しずつボリュームがダウンしてしまい、手術前の大きさに戻ってしまったということもあります。
シリコンバッグ豊胸の場合は、基本的には一度挿入すれば、サイズがダウンすることはありません。
ですが、ヒアルロン酸豊胸と脂肪注入豊胸は、注意が必要です。
ヒアルロン酸豊胸はもともと持続期間が短く、1~2年程度で、ヒアルロン酸が体内に吸収されていくため、徐々に小さくなっていきます。
人によっては、1ヶ月で元のサイズに戻ってしまうということもあるようです。
脂肪注入豊胸は、注入した脂肪が、どれくらい定着するかに左右されます。
定着すれば、ほぼ反永久的に維持できますが、定着率が低かった場合は、予想よりも大きくならなかったということも起こりえます。
納得したうえであれば問題ありませんが、高い費用をかけて「思い描いていたものとは違う」となってしまっては、後悔してもしきれないでしょう。
そのような場合、修正手術を行ってくれるクリニックであればまだ良心的ですが、手術による負担が、再度体にかかることになってしまいます。
また、修正手術の対応をしてくれないクリニックもあるため、納得いかなかった場合の保証がどのようになっているのか、施術前に確認しておくことが大切です。
術後の後遺症
手術後は問題なかったとしても、数ヶ月、あるいは数年経ってから、なにかしらの異常があらわれることがあります。
主な異常には、以下のようなものが挙げられます。
- 痛みがある
- 硬くなる
- 胸が冷たい
- しこり
- 瘢痕化
- 石灰化
- カプセル(被膜)拘縮
- 感染
しこりや石灰化などには段階があり、軽度であれば手術の必要がないこともありますが、場合によっては、切開手術が必要になってしまうこともあります。
なお、シリコンバッグ豊胸は、寿命が一般的には、10年です。
ほとんどの方が、10年ほどで、何かしら異常が起こるとされています。
見た目では問題がなかったとしても、体内でトラブルが生じている可能性もあるため、念のため、10年経ったらエコー検査を受けるようにしましょう。
豊胸手術別の失敗例
豊胸手術は、大きくわけると、
- シリコンバッグ豊胸
- ヒアルロン酸豊胸
- 脂肪注入豊胸
の3つがあります。
施術法によって、起こりうる失敗が異なります。
ここからは、施術法別の失敗例を解説します。
シリコンバッグ豊胸の失敗例
シリコンバッグ豊胸は、もっとも歴史のある豊胸術で、豊胸用のシリコンバッグなどをバストに入れることで、好きな形やサイズのバストにできる方法です。
痩せ型の方や、2カップ以上のサイズアップを望む方にとくに適しています。
シリコンバッグ豊胸の失敗例としては、以下のようなものが挙げられます。
- 左右差やリップリング、段差など、見た目の失敗
- 硬さ、痛み、冷たさなどの違和感がある失敗
- カプセル(被膜)拘縮や石灰化、バッグの破損などの術後の失敗
- 傷が残ってしまった失敗
シリコンバッグ豊胸は、豊胸手術の中でももっともダウンタイムが重く、痛みも長引きやすい施術法です。
また、バッグがずれてしまって、見た目に影響をおよぼすこともあります。
異常を感じた場合は、すぐに施術してもらったクリニックに相談しましょう。
ヒアルロン酸豊胸の失敗例
ヒアルロン酸豊胸は、豊胸手術の中でも、メスを使わずにもっとも手軽にできることから「プチ豊胸」として人気になっています。
ヒアルロン酸をバストに挿入することでバストを大きくします。
ダウンタイムはほとんどなく、手術も30分程度で終わります。
ヒアルロン酸豊胸の失敗例としては、以下のようなものが挙げられます。
- 硬さがある失敗
- 持続期間の短さによる失敗
- しこり、瘢痕化などになった失敗
- 費用が高額になってしまった失敗
しこりができるリスクは、豊胸手術の中でもっとも高いのが、ヒアルロン酸豊胸です。
ダウンタイムが軽いとはいえ、安全性が高い手術ではないため、誤解しないようにしましょう。
また、持続期間が短く、人によっては数ヶ月で元のサイズに戻ってしまって後悔したということもあります。
それ以外にも、一見すると費用が安いように見えても、サイズなどによっては、ほかの豊胸術とほとんどかわらない価格になることも少なくありません。
持続期間や費用については、事前にしっかり確認するようにしましょう。
脂肪注入豊胸の失敗例
脂肪注入豊胸は、ご自身から吸引した脂肪を、バストに注入することで胸を大きくする施術法です。
部分痩せとバストアップの両方が可能で、ご自身の脂肪を注入するため、豊胸手術の中では、バストの触り心地や動きなどをもっとも自然なものにできます。
脂肪注入豊胸の失敗例としては、以下のようなものが挙げられます。
- しこり、石灰化、瘢痕化などになった失敗
- 皮膚が凸凹になってしまった失敗
- 脂肪があまり定着しなかったことによる失敗
脂肪注入豊胸は、異物ではなくご自身の脂肪を注入するため、ほかの豊胸手術に比べると安全性は高いといわれていますが、脂肪の吸引と注入という2つの工程があるため、豊胸手術の中では、もっとも難易度が高いとされている手術です。
とくに脂肪を吸引する手術のほうが難しいとされているため、どちらかというとバストよりも脂肪を吸引した箇所のほうが失敗率が高く、皮膚が凸凹になってしまったという例もあります。
また、注入した脂肪は、すべてバストに残るわけではなく、どれくらい定着するかによって、バストのサイズがかわってきます。
一般的に、半年ほど残っていれば定着したとされ、その後はヒアルロン酸豊胸のように、小さくなっていくことはなく、基本的には半永久的に維持できます。
ですが定着率が低いと、術後直後は大きくても徐々に小さくなっていき、施術前とさほどかわらないサイズになってしまったという例もあるのです。
どれくらい定着するかは、個人差もあり、施術法なども関係しますが、医師の実績や技術が大切になります。
脂肪注入豊胸をする場合は、とくに信頼できる医師に依頼するようにしましょう。
豊胸手術で失敗しないコツ
豊胸手術は、さまざまな失敗が起こる可能性がありますが、失敗する確率を抑えることは可能です。
具体的な方法としては、
- 実績が豊富な医師を選ぶ
- 注入物を確認する
- 保証制度のあるクリニックに依頼する
- 複数のクリニックでカウンセリングを受ける
などがあります。
それぞれ詳しく解説します。
実績が豊富な医師を選ぶ
美容手術に限らず、外科手術でもっとも大切なことは、「ドクターの腕」です。
豊胸手術の実績が少なく、技術のない医師では、やはりそれだけ失敗の確率が高くなってしまいます。
そのため、ご希望の施術の実績がどれくらいあるのかを確認しましょう。
なお、このような決め方は、できる限り避けましょう。
- 費用の安さだけで選ぶ(質の悪いヒアルロン酸や、古い器具を利用していることがある)
- クリニックの知名度で選ぶ(有名なクリニックでも、在籍している医師はピンキリ)
- いかにもベテラン風な医師の経歴の長い医師を選ぶ(美容手術の実績はない可能性がある)
- 美容外科の経歴の長い医師を選ぶ(豊胸手術の実績はほとんどない可能性がある)
とくに脂肪注入豊胸は、脂肪の注入だけでなく吸引も行うため、できれば両方の実績もある医師に依頼しましょう。
また、口コミはサクラも疑われるため、100%信じることはおすすめできませんが、あまりにも悪い口コミが多い医師やクリニックは、避けるのが賢明です。
とはいえ、知識がない一般の方が名医を見極めるのは、困難かもしれません。
こちらのページで豊胸手術の名医をご紹介していますので、名医をお探しの方は、参考になさってください。
注入物を確認する
豊胸手術で失敗しないためには、どのようなものを注入するのかをしっかり確認することが大切です。
質の悪いものでは、しこりになるリスクが高まったり、大きさを維持できなかったりする可能性があります。
施術法によって異なりますが、豊胸シリコンバッグの場合は、どのようなバッグを挿入するのか、ヒアルロン酸豊胸の場合は、どのようなヒアルロン酸を注入するのか、脂肪注入豊胸の場合は、どのような加工方法で脂肪を注入するのかを、事前にしっかり確認しておきましょう。
保証制度のあるクリニックに依頼する
失敗したときのために、保証制度のしっかりしているクリニックを選ぶことも大切です。
多くのクリニックでは、トラブルが起きたときやご満足いただけなかったときに、再手術をしてくれる保証制度を設けています。
対象になれば、無料、もしくは格安で修正してもらえるため、手術を受ける前に、どのような状態の場合に保証制度の対象になるのかを確認しておきましょう。
保証制度のチェックポイントは、以下のようになります。
- 保証の範囲
- 保証期間
- 費用
なお、費用は麻酔代などが別途必要になることもあるため、注意が必要です。
複数のクリニックでカウンセリングを受ける
豊胸手術を受ける場合、カウンセリングは、できれば複数のクリニックで受け、比較するようにしましょう。
カウンセリングを受ければ、どのクリニックが自分に合っているか、医師やスタッフは真摯に対応しているかなどがわかります。
サイトやSNSだけでは、いくらでもうまく演出できるため、実際に行ってみなければわからないこともあります。
あまり期待していなかった知名度の低いクリニックが、実はとてもしっかりと対応してくれたり、逆に大手のクリニックの対応が悪かったりということもあるため、実際にご自分の目でしっかり確認することが大切です。
カウンセリングはほとんどのクリニックで無料ですし、すぐにそこで契約をしなければいけないというわけではないため、まずは気軽に受けてみましょう。
実際、カウンセリングはどのように行われるかは、こちらのページをご覧ください。
THE CLINIC 東京院の
覆面カウンセリングレポはこちら
湘南美容クリニック 新宿本院の
覆面カウンセリングレポはこちら
東京中央美容外科(TCB) 池袋東口院の
覆面カウンセリングレポはこちら
豊胸手術で失敗した場合の対処法
豊胸手術で失敗した場合や、なんらかの異常を感じた場合の対処法を解説します。
そのまま放置しておくと症状が悪化し、切開手術などが必要になってしまうこともあるため、気になった時点で、早めに対処しましょう。
施術してもらったクリニックに相談する
異常などを感じたら、まずは施術してもらったクリニックに相談しましょう。
上述したように、保証の対象になっている場合もありますし、仮に保証がなかったとしても、他院に依頼するよりも、費用が安くなることがほとんどです。
(他院修正の場合と自院修正の場合で費用が異なることがあり、他院修正の場合は高くなります)
修正手術をしてくれるクリニックに相談する
施術してもらったクリニックで対応してもらえない場合や、クリニックに行くのが難しい場合は、修正手術をしてくれるほかのクリニックに相談しましょう。
他院での手術ですので、以下のことは、伝えられるようにしておきましょう。
- 施術を受けた時期
- 施術を受けたクリニック
- 施術を受けたメニューや内容
- 修正したい箇所・異常がある箇所
より詳細を伝えられれば、手術もスムーズになります。
場合によっては、症状を見て、手術をしなくてもいいケースもあります。
手術ですので、修正手術といえどもリスクはありますし、当然費用もかかります。
お金儲けのために、必要のない手術まですすめてくるクリニックもありますが、手術をしない提案をしてくれるクリニックは、患者のことを考えてくれる良心的なクリニックといえるでしょう。
また、修正手術は、豊胸手術よりも高い技術が求められます。
そのため、「Aクリニックでは断られたけど、Bクリニックでは施術してもらえた」ということがよくありますので、ひとつのクリニックで断られたとしても諦めず、ほかのクリニックに相談しましょう。
豊胸の修正手術を行っているクリニックは、
THE CLINIC
TAクリニック
湘南美容クリニック
東京中央美容外科
モッズクリニック
など、多数あります。
ただし、実績の少ない医師に依頼してしまうと、修正前よりもひどい状態になってしまったということになってしまう場合もあります。
修正手術を行う場合は、とくに医師の技術力や実績が重要ですので、うまいドクターに依頼するようにしましょう。
豊胸手術の名医は、こちらからご確認いただけます。
まとめ
豊胸手術は、近年は技術も向上してきましたが、失敗が絶対にないわけではありません。
失敗例としては、
- バストの見た目や感触が思っていたものと違った失敗
- しこりや石灰化など、術後の後遺症の失敗
などがあります。
失敗しないコツとしては、
- 実績が豊富な医師を選ぶ
- 注入物を確認する
- 保証制度のあるクリニックに依頼する
- 複数のクリニックでカウンセリングを受ける
などが挙げられます。
とくに医師の腕は、失敗するか否かを大きく左右しますので、価格や知名度だけで選ばず、豊胸手術の実績のある医師に依頼するようにしましょう。
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